はじめての望遠鏡(思い出話)

 星に興味を持ったのは小学生の低学年頃です。お決まりのコースとして望遠鏡が欲しいとなる訳ですが、貧しい我家ではそんな贅沢品等おいそれと買える訳有りません。何年もねだり続けてやっと小学校5年生の秋買ってもらえました。嬉しかったこと嬉しかったこと。両親にとっても大きな買い物だったことでしょう。ビクセンのシグナス60と言うD60mm F800mmの経緯台でH8とH18がついていました。水平も垂直も微動が無く、またファインダーもピントが合わない使い難い望遠鏡でしたがそんなことは全然気にせず月や惑星、星雲星団に使い倒しました。幸い我家は天の川もバッチリの環境でしたので主なメシエ天体は見ることが出来ました。その時活躍したのが藤井旭著「星雲星団ガイドブック」です。それでもおとめ座辺りの銀河はダメでしたね。まず導入が出来ませんでした。これはファインダーがダメだった所為でしょう。
 その後は7×50の双眼鏡を手に入れたのでそちらばかり使って望遠鏡は近所の子に譲りました
 当時の入門機としても廉価版だったと思います。使い難い望遠鏡でしたがそれでも土星の環も木星の縞も見えましたし良く出来ていた方ではないでしょうか。入門機に高性能なものは要りません。とりあえず見ることが出来て自由に振り回せればそれで良いです。使い難かったら自分で工夫すればよいのです。でも最近話題の全く使えないようなものは困りますけど。