さそり座新星&ミラ

 昨夜は全国的に天気が悪かったのかどなたも報告されていないようです。
 富山市天文台の渡辺さんが20世紀のミラの光度曲線を載せておられます。それによると今回のように2.0等付近まで増光したのは1907年、1935年以来のようです。大変珍しい事だと言うことが分りますね。この光度曲線を見ると明るい極大の次は暗い極大で、3回〜4回の周期でだんだん極大も明るくなり、また暗い極大になると言う周期のようです。1970年代以降の観測でそんな感じです。それ以前もその傾向はありますが、あまりハッキリしていません。
 60年代以降は観測者が増えて来たのか観測点の密度が濃くなってきています。驚くべき事は1940年代の日中戦争〜太平洋戦争及びその後の混乱期にもコンスタントに観測を続けておられる事。おそらく大変な御努力だった事でしょう。その熱意に頭が下がるとともに、継続観測の大切さと言う物を思い知らされます。
 なにしろ最近ではASASを初めとした精度の良い自動観測が幅を利かせていて、眼視観測は専門家からは低く見られていると言うことですし。それでも観測のモチベーションを保っているのは継続観測が大切だからと言う思いからです*1

*1:楽しいからってのが本当は一番なんですけど。(^^)