読了

興亡の世界史16 大英帝国という経験 井野瀬 久美惠著

 イギリスと言う国は嘗て(今も?)大英帝国と呼ばれていました。世界各地に植民地を持ったのですが、その内ドル箱の北米植民地は早い段階で独立してしまいます。そこで尻すぼみになるのかと思いきやさらなる発展を遂げます。その原動力はと言うと周知の通りインドの富の収奪なのですが、各地に築いた植民地には富の収奪以外に重要な役割が有りました。余剰人口の受け入れ先としての役割です。産業革命が始まり蒸気機関を初めとする機械化の進展により余剰人口が生まれます。初期にはラッダイト運動等に向けられますが、その後その余剰圧力は海外への移民と言う形を取るようになります。またナポレオン戦争の際に制定された農業保護の為の穀物法が19世紀の半ばに廃止されたこともそれに拍車をかけます。イギリス(或はアイルランド)からの移民の多くはアメリカやカナダと言った北米に向かいますが、それ以外にも南アフリカケニアそれにインドなど世界各地に及びます。本国の没落(?)後もそうした国々は形式とは言え英連邦を作っています。この辺りは我が大日本帝国と違う所ですね。
 本書は植民地を獲得しながら拡大していくイギリスの姿を追い続けるのですが、対象があまりに大きすぎる為か散漫な印象です。何が中心テーマなのかいまいちつかみ切れませんでした。英国史については私も初学者ですから上手く捉え切れないのでしょう。もっと勉強しなきゃ。

大英帝国という経験 (興亡の世界史)

大英帝国という経験 (興亡の世界史)

はじめての望遠鏡(その2)

 某巨大掲示板の天文気象板に初心者用望遠鏡のスレッドが有ったなーと思い出して覗きにいってきました。例によって熱い(?)議論が闘わされています。どうやら初心者だから小口径の経緯台で十分論者と大口径で感動しなきゃ興味が続かねーよ論者に分かれているようです。但し議論の前提となっているのが初心者は初心者でも大人の初心者だという所。まぁこれは実際問題しょうがないのかもしれません。最近の初心者はおっさんばかりです。若いもんがいません。言わんや小中学生で天文に興味の有る子なんて少ないですもんねぇ。
 将来の天文人口増大の為には子供等に興味を持たせたいわけですが、そうした子に勧めるべき望遠鏡*1と言えばやはり小口径の屈折経緯台でしょうか。まず値段が安いことが求められます。親御さんに買ってもらうにしてもお年玉を貯めて買うにしても値段は安いに越したことは有りません。2〜3万円と言う所でしょうか?この値段で何か良いものは有りますかねぇ。って調べてみたら新進気鋭の望遠鏡販売店スコープタウンさんのところに良いものが有りました。ミザールの7cmが17,800円とビクセンのポルタ経緯台に載った7cmが32,800円です。欲を言えばポルタが良いですけど、ミザールのでも十分ですよね。ビクセンにも初心者用のラインナップがありました。でもこれよりはミザールの奴が良さそうかなぁ。
 望遠鏡の専門店ってのはなかなか身近に有りませんからどうしてもホームセンターに行きがちになるのかもしれませんけど、ちゃんとした販売店から買うのが良いですよね。何が良いと言って買った後相談に乗ってもらえる所。その点長崎は地方都市にも関わらず恵まれています。なにしろ我家から10分の所に有りますから。(^^)
 最近観望会もサボってばかりなのですが、今度行くときは購入ガイドを作って配布しようかな。

*1:双眼鏡でも勿論良い訳ですが