民国百年問題

 今年2011年は辛亥革命100周年。我が長崎県は昨年美味しい思いをした「龍馬伝」の代わりに、今まで誰も知らなかった梅屋庄吉を引っ張り出したものの、イマイチ盛り上がりに欠けたまま今年も終わろうとしている今日この頃です。
 その辛亥革命で清国の跡を継いだ中華民国なんですけど、それまでの習慣からでしょう、独自の元号として中華民国紀元を作りました。辛亥革命から年が明けた1912年を中華民国元年とする太陽暦です。ですから今年は中華民国100年という目出度い年。色々お祝いもやってましたよね。
 まぁそれは良いとして、民国100年問題というのがあったそうです。一昔前大騒ぎしたコンピュータの2000年問題みたいなもの。もう今年が100年なのですから大したことなかったのでしょうが、一部ではやっぱりトラブルもあったとのこと。昭和100年問題ってのも同じようなことで懸念されているそうです。へぇ。
 民国紀元といえば、中国に山水画の世界のような景色で有名な桂林と言う街があるのですが、その昔そこに行った時の事。街中ににょっきりとそびえる独秀峰と言う山と言うか丘と言うか、に登ったことがあります。古来文人に愛された山らしく、登山道(?)のあちらこちらに漢詩を石刻してありました。光緒何年とか乾隆何年とかの清代の年号に混じって民国何年それも六十何年とか七十何年とかの最近の年代のものが結構有りました。一つの中国についてはうるさい中華人民共和国ですが、お膝元でそんな年号使っても良いのか?と人事ながら心配になったものです。ちなみに観光客なんか全くいなかった当時、水墨画のような桂林の街を飽きもせず眺めていたのは良い思い出です。