土星は水に浮くって言うけれど・・・again

 夏休み子ども科学電話相談と言うNHKラジオの番組があります。例年夏休みの午前中の放送。下は幼稚園児から上は中学生までの子供達が色んな質問をし、それに対し各分野の先生方が答えると言うものです。子供ならではの思いもよらぬ質問とそれに対する先生方のやり取りが面白いです。子供だからと決して手を抜いた回答はしないので聞いている方も勉強になります。
 で、こんな質問が有りました。「土星は水に浮くと聞きましたが本当ですか?」お、来た来たと思いながら聞いていると回答者の先生は「土星の比重は水よりも小さいから土星が浮かべられる水槽を用意すれば、浮きます。」と言う回答でした。
 うーん。以前土星は水に浮くって言うけれど・・・と言う事をうだうだと書いたのですが,どうなんでしょう?
 前回は土星を浮かべる水槽を用意して、どこかの星へ置き、そこに浮かべたら良いんじゃね?と言う所まででした。しかし直径12万キロの土星を浮かべる水槽となると15万キロ四方位の大きさは必要でしょう。考えてみると太陽系最大の木星にだって,14万キロしか有りませんからそんなもん置けません。危ないです。この時点で水に浮かべることは出来ないとなる訳ですが,水の星(水星と間違えそうなので星水としましょう)を用意してそこに浮かべたらどうなるか考えてみましょう。
 浮かべる為には最低でも星水の半径が土星の直径以上必要かと思います。と言う事は星水の直径は最低24万キロ以上。ここに土星を置いてやるとどうなるでしょうか?水の星に沈んで3割ほど顔を出す、で良いのかなぁ。いや、だめですね。土星の表面はガスだから、水に沈めたらそのガスが剥がれてしまって、芯だけ中に沈んじゃうでしょう。と言うか沈んだ土星の芯は水の星の芯になってひとつの星になってしまうでしょう。多分。土星から剥がれたガスが星水の表面に溜まって大気になるんじゃないでしょうか。ただ、思うにこれだけ大きな星水です。中心が高温になって水素と酸素に分離して水は表面だけしか存在しないってことになりはしないでしょうか。下手したら高温になりすぎて核融合に火がついて恒星になってしまうとか?
 と言う訳で私が回答者になったら浮かべる水が無いので土星は水には浮きませんと回答することにしようと思います。(^^)