読了

中国マクロヒストリー 黄仁宇
 マクロヒストリーとは耳慣れない言葉ですが、著者の造語らしいです。著者は元中国国民党の軍人でアメリカで歴史学者になった人。財政史が専門らしいのですが、やたら難しいです。まぁ内容は中国の通史なのですが、大筋としては中国は古来数量計量不可能(mathematically uncountable)な状態だった物がこの1世紀数量計量可能な状態へ移行している状態との認識です。孫文は「革命未だ成らず!」と叫んで死にましたが、この本の書かれた20世紀末は未だその革命は続いていると言うことです。産みの苦しみって奴。数量計量不可能な状態と言うのも著者の造語らしくて、要は大ざっぱな状態だったと言うことのようです。古来各王朝は儒教によって社会秩序の維持をはかっており、必然的に大雑把な統治しか出来なかったと言うことのようです。
 でもそんなに大ざっぱだったのでしょうか?仮にも数千万から数億人の人口を有する国です。ガチガチの官僚機構をもった歴代王朝ですから、大雑把ってこともないんちゃう?

中国マクロヒストリー

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