みんなで見よう!おすすめ変光星 2014

皆様お待ちかね。久々の変光星観測キャンペーンが始まります。その名も「みんなで見よう!おすすめ変光星 2014」。リンクにもありますが、今回はミラ型2星に食変光星2という意欲的なものです。ミラ型のR AqlとR Casそれにアルゴル型食変光星のアルゴルに一番人気のRZ Casです。10月1日からのスタートですが、フライングも大歓迎です。取り敢えず各変光星の簡単なご紹介など。今日はまずR Aqlことわし座Rからいきましょう。
 この星は1856年にドイツのボンで発見されています。変光範囲はGCVSによると5.5〜12.0等で周期が282.2日。VSOLJでは次の極大が今年11月30日と予報されています。AAVSOによる最近500日の光度曲線はこんなかんじです。

現在丁度8等あたり。これからぐいぐい増光してくれるでしょう。夕方の空の双眼鏡での良い対象になりそうです。
 ところでこの星の特筆すべき点は変光周期が変動しているということ。カタログ上の周期は282.2日ですが、発見当初は328日だったようです。VSOLJの予報は252日で計算されています。発見から150数年でこんなに違っているとは驚きです。
キャンペーンでは星図はAAVSOのValuable Star Plotter(VSP)が推奨されています。リンクはここ→http://www.aavso.org/vsp ここの「WHAT IS THE NAME, DESIGNATION, OR AUID OF THE OBJECT?」の所に「R Aql」と入れて、「CHOOSE A PREDEFINED CHART SCALE」で星図のスケールを選びます。双眼鏡用には一番広い「A」で良いでしょう。これで「PLOT CHART」のボタンを押せば、あーら不思議!あっという間に変光星図の出来上がります。

ただ、これだと空のどの場所かがわかりにくいです。そんな時に便利なのが我らが平沢星図です。
http://nhk.mirahouse.jp/chart/charts_Hsy/aqlr.pdf

 使う機材は双眼鏡が良いです。明るいので口径は小さめで良いと思います。極大付近だったら2センチくらいでもOKです。取り敢えず3センチ以上あれば十分。これから極大前後の時期は望遠鏡だと視野が狭くなって比較星が取りづらいので視野の広い双眼鏡がお勧めですよ。ただ、慣れない内は手持ちだと星図と見比べるときに非常に不便ですから三脚に固定したほうが幸せです。

 と、偉そうに皆さんにお勧めしているこの星なのですが、わたくし今まで一度も観測したことがないのはここだけの秘密です。と言う訳で皆さんR Aql beginnerの私と一緒に観測しましょう!